講演者には立教大学大学院教授中村陽一氏を招き、NPO/NGOが社会のなかで果たしている役割やこれからの展望について語っていただきました。
近年、社会貢献をしたい、社会的意味のある生活をしたいというライフスタイルが生活者のなかで広がってきています。個人の豊かさと社会への貢献を意識する「共費」の時代になってきていると中村氏は語りました。
そのなかでNGO/NPOなどが行うソーシャルビジネスがこの「共費」や新しい豊かさを求める動きとして大きく成長している分野であると紹介されました。
ソーシャルビジネスは慈善と営利がミックスされた新しいハイブリッド型ビジネスとして主流になっていくだろうという知見がある一方、NGO/NPOはボランティアであると捉えている人々が少なからず存在しており、ソーシャルビジネスの認知度や事業開拓、基盤強化などがこれからの課題として提示されました。
ボランティアが個人の事情や財源が枯渇すれば立場が危うくなるのに対し、NGO/NPOは事業として責任を持って継続するものであり、それが重要であると中村氏は聴衆に語り掛けました。